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どうもダルクです(/・ω・)/
今回は長期投資の観点で、
ボラティリティを下げ、シャープレシオを上げる、
「分散」について解説します
大人気ETF VTの分散効果についても、
分散の目的から考察します
ではいきます
長期投資における分散の目的とは
まず、重要な分散の目的について、
再確認しておきます
有名な投資の格言として、
卵は同じ籠に盛るな
という言葉があります
卵を複数の籠に分けて入れておけば、
片方の籠の卵が割れても、
残りの籠の卵は守られます
株も同じことが言えて、
一つの投資対象だけに集中投資するのではなく、
複数の投資先に分散投資することで、
大きなリスクに備えることができます
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10個の株に投資しておけば、
1社の株が暴落しても、
損失を1/10にできますよね(*´▽`*)
分散の目的を端的に言うと、
相場変動時のボラティリティを下げること
言い換えると、ボラティリティを下げなければ、
分散の目的を果たしているとは言えません
株式の分散はVTIやVTなどのETFが王道
手軽に銘柄を分散させようとしたとき、
おすすめの選択肢として、
メジャーな指数に連動するETFに投資する方法があります
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インデックス投資というものですね
私もコア資産は、
米国のほぼすべての銘柄、
3500以上に投資できるVTIをメインにしています
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投資の対象を分散させると言っても、
同じような銘柄ばかりを買い付けては、
全く意味がありません
投資するセクターを適度に分散させる必要があります
VTIなどの、時価加重平均型のETFは、
それだけで適切なセクター分散がなされていますが、
セクターETFを組み合わせることで、
任意のセクターバランスの調整が可能です
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本題:VTの全世界分散に「分散」としての効果はあるのか
さて、いよいよ本題です
VTの地域分散による分散の効果はあるのか?
について検証します
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相変わらず前置きが長い(;・∀・)
VTとは、
バンガード・トータルワールドストックETFのことで、
全世界の約8000銘柄に分散投資できるETFです
おそらく、
最も投資銘柄数の多いETFです
先ほど、
「メインのETFを全米に投資するVTIにしている」
と述べましたが、
![](https://alchemist-of-babylon.com/wp-content/themes/cocoon-master/images/man.png)
アメリカだけだとリスクが高いから、
全世界にヘッジできるVTのほうがおすすめ
という意見を耳にしますし、
VTI vs VTみたいな記事を見ます
私見を言えば、
VTIの米国集中投資と、VTの全世界集中投資は、
分散の目的からの優位性はほぼない
です
以下で解説します
「分散」の目的であるヘッジが機能しない
以下にVTIとVT、
VXUSの5年チャートを載せます
VXUSは米国を除く全世界に投資できるETFです
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VTIが全米、VTが全世界、VXUSが米国以外の世界なので、
単純に投資範囲で言えば、
VTI+VXUS=VTとなります
青がVTI、赤がVT、緑がVXUSです
![VTIとVTとVXUSの5年チャート](https://alchemist-of-babylon.com/wp-content/uploads/2021/03/image-1024x447.png)
この際、パフォーマンスの差は重要ではありません
重要なのはチャートの相関です
VTIとVXUSのチャートを比較すると、
非常に酷似しており、相関係数が1に近いのがわかります
短期で多少の乖離はあるものの、
長期でみれば同じトレンドになります
分散の本来の目的が、
相場変動時のボラティリティを下げることであるならば、
米国以外のすべての国に投資しても、米国のヘッジにはならない
のです
むしろ、必要以上の分散はリスクヘッジにならないどころか、
単純にパフォーマンスを下げます
VTはVTIとVXUSを組み合わせたETFのため、
時価加重平均が高いわりに成長乏しい国(日本もですが)を多く含み、
どの区間で見ても、米国をアンダーパフォームしていることが多いです
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今後も米国が覇権を握るとは限りません
でも、長い歴史で、
米国が一番強いのは現代というのも、
忘れるべきではないですね
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要は、
地域分散で得られる分散効果には、
限界があるということです
効果的な分散でシャープレシオを上げるには
さて、
地域分散による分散の効果に限界があることを示しました
では、よりボラティリティを下げつつ、
高いリターンを出すにはどうすればいいのでしょう
それはズバリ、
債券やコモディティなど株と相関の低い資産に分散する
とよいです
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株式はVTIでもVTでも、
広く分散されたETFなら何でもいいです
組み合わせる投資資産の条件は、
・長期で右肩上がりが期待できること
・株式と相関が低い(逆相関)こと
が極めて重要です
具体例を示します
下のチャートはVTIと、
米国長期国債のETFであるTLT、
金(コモディティ)に投資できるETFであるGLDの、
3年チャートです
![VTIとTLTとGLDの3年チャートとトータルリターンとボラティリティ](https://alchemist-of-babylon.com/wp-content/uploads/2021/03/image-3.png)
それぞれ株式、債券、コモディティですが、
いずれも長期スパンで上昇している資産です
それでありながら、
短期ではTLTとIAUはVTIと逆相関の関係があり、
分散の目的であるヘッジとして機能することがわかります
コアをVT、VTIなどの多くの銘柄で構成されるETFに据え、
長期で右肩上がり、短期で逆相関の、
債券やコモディティを適量組み入れることで、
ボラティリティを抑え、高いリターンを実現できます
![ダルク](https://alchemist-of-babylon.com/wp-content/uploads/2020/03/IMG_20200307_185359.jpg)
株式100%より、コモディティなどを1~3割混ぜた方が、
トータルリターンが高いことが多いです
言い換えれば、
リスクを低減し、高いリターンを出す、
シャープレシオを上げることができます
シャープレシオとは、
ボラティリティに対するリターンの高さを表す指標です
シャープレシオが高いと、
ローリスク・ハイリターンということになります
以下は、シャープレシオの解説記事です
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まとめ:効果的な分散でシャープレシオを上げるには
最後にまとめます
分散の目的はポートフォリオのボラティリティを下げること
米国集中でも全世界分散でも、
株式の地域分散による分散効果には限界がある
ボラティリティを下げ、
シャープ・レシオを上げるには、
株式以外の金融資産に投資するのが効果的である
投資する対象はの条件は、
・長期で右肩上がりが期待できること
・株式と相関が低い(逆相関)こと
以上になります
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